Webプログラミングを行う際のメジャー言語PHP。いざ学習をはじめようと思った際に何を用意して、どんな教材で学習すればいいのか。
Webサービスを作るための技術、PHPの学習方法について、ご説明します。
準備するもの
最低限、PHPを書いて、結果を確認する環境は必要です。
具体的には以下のものを準備しましょう。
- PC(Windows)
- XAMPP
- テキストエディター
- インターネットブラウザ
それぞれ解説します。
PC
TabletやSmartphoneではなく、PCです。ノート型でもデスクトップ型でもかまいませんが、画面サイズは大きい方が明らかにやりやすいですね。16inch以上のモニタが欲しいところです。
Macでもかまいませんが、諸々の開発環境整備の観点、後々PHPの資格を取ろうとした場合を考えると、Windowsマシンをお勧めします。
テキストエディター
Windowsアクセサリーのメモ帳でもPHPを書くことはできますが、向いているエディターではありませんので、別途、テキストエディターをインストールして使用することをお勧めします。
無料のテキストエディターは多数ありますが、特に、後々資格を取ろうとされるのでしたら、資格試験で使用可能なテキストエディターとして指定されることが多い「Terapad」や「サクラエディタ」あたりがお勧めです。
尚、学習をする場合、あまりに高機能なエディターを使用することはお勧めしません。入力補助機能などが充実していると、PHPそのものを覚えることにならないためです。
XAMPP
XAMPPと書いて『ザンプ』と読みます。無料の代表的なPHP開発環境を構築するためのアプリケーションです。
“X” は『Windows、Linux、macOS、Solarisのクロスプラットフォーム』を示しており、”A” は『Apache』、”M” は『MariaDB』、末尾二つの “P” は『PHP』と『Perl』と、それぞれのWebサーバを構築する代表的なアプリケーションの頭文字を取って名付けられています。
つまり、XAMPPをインストールすることで、お手元のPCをWebサーバのように振る舞わせて、PHPを実行できる環境を構築できます。
これがないと、PHPを書いてインターネットブラウザで開いたとしても、単に書いた文字が表示されるだけで、PHPが実行されませんので、必須のアプリケーションです。
XAMPPには、DBをWebインターフェースから簡単に操作できる、phpMyAdminや、SQLite他、補助的なパッケージも同梱されているため、これ一つでお手元のPCのPHP開発環境はばっちりです。
インターネットブラウザ
PHPを書いた結果の確認のため、インターネットブラウザが必要です。
ただし、HTMLと異なり、PHPはサーバーサイドスクリプトですので、ブラウザ間の出力仕様の差はほとんど気にする必要はありません。
Microsoft Edge / Google Chrome / Mozilla Firefox / Mac Safariのいずれか1つで問題ありません。
どこから着手するか
いきなり書いてみる?やっぱり参考書?色々と初手はありますが、お勧めは・・・
1.無料のPHP学習サイトを利用する。
PHPは、まずは書いてみることがお勧めではありますが、何を書けばいいかというそもそもの話があります。ですが、書籍は初学者にとって前置きが余計ですし、書籍見ながらPHPを書くというのも疲れます。
そこで、はじめの一歩としては、「ドットインストール」や「プロゲート」など、無料でPHPをイラスト付きで分かりやすく学習できる初学者向けのサイトがありますので、そちらを利用しながら、イラストで学びつつ、コードを実際に書いてみることをお勧めします。
2.データベースと絡まない簡単なプログラムを書いてみる。
無料のオンラインPHP講座で、いくつかサンプルコードを書いてみようというものがありますが、まずは、以下の様なプログラムを作ってみることをお勧めします。
- 四則演算(計算機)
- 入力文字の全角←→半角変換、文字数カウント
- ファイルアップロードフォーム
上記について、計算機であれば数字以外の入力を認めない、文字変換では、半角(または全角)の存在しない文字をどう処理するか、ファイルアップロードにおいては、馬鹿でかいファイルのアップを阻止するなど、『不正入力の処理』を考慮してプログラミングできるようになりましょう。
上記のような入力される数値、文字列、ファイルデータの扱いを実際にプログラムで学ぶことで、入出力の基本的な事を身につけましょう。
Web上で動作するプログラムは、入出力処理が最重要な部分ですので。
3.データベースが絡んだプログラムを書いてみる。
要するに『検索エンジン』を作って見ることになります。
phpMyAdminを使用したデーターベースの構築、SQL文を用いたデータベースの検索、PHPでの検索キーワードの不正入力処理、出力処理と、実用的な一連のプログラミングをなぞることができます。
データベースに入力するデータとしては、適当に電話帳(イエローページ)の抜粋データや、都道府県と人口リストなど、簡単にインターネット上からExcelやCSVデータを入手できるもので良いでしょう。
ここまでくれば初学者としては合格レベル、初級者として複合的なプログラムをひたすら書き、リファレンスでコマンドを調べながらスキルを磨いていくことができるでしょう。
PHPは、プログラミング言語としては、学習が簡単な部類に入ります。
ただし、プログラミング全般に言えることですが、実際にプログラムを組むとなると、発想力が問われますし、メンテナンス性を担保するような書き方といった、独学では習得が難しい分野も多々あります。
PHPで一通りのプログラムを書けるようになった際には、インターネット上に断片的に書かれているTipsでは知りえない上記のような部分について、しっかりとした講座を選んで習得を目指しましょう。