Webクリエイター能力認定試験には、「スタンダード」と「エキスパート」の2つがあり、「エキスパート」では画像編集能力の設問など、HTML/CSSとは直接関係ない範囲も含まれますので、ここでは「スタンダード」について、解説したいと思います。
Webクリエイター能力認定試験「スタンダード」は、100%実技試験で、使うアプリによって試験時間が異なります。入力補助機能がほとんどないWindowsメモ帳、Macテキストエディットを使う場合は、110分。それ以外のアプリを使って試験に臨む場合は90分となります。
実技試験ということは、実際にHTML/CSSを書くことになるため、HTML/CSSの構造や記法といった理解に基づく実践力を問われるものです。
「Webクリエイター能力認定試験 スタンダード」に関する概要
資格・スキルとしての分類 | 民間資格 |
活用分野 | IT |
用途 | 副業 就職・転職 実用 |
標準学習時間 | 20~30時間 |
需要度 | |
習得しやすさ | |
習得・活用のための費用の低さ | |
在宅との相性 | |
資格・スキル単体での収益化 | |
他の資格・スキルへの展開 |
合格率80%程度と言われており、受講者の多くはすでにコーダー職種にあると考えてよいかと思われます。自分の知識と経験を体系化し、客観的に一定以上の標準化された知識とスキルを有していることの証明にはなるため、コーダーやフロントエンド・エンジニア職においては、合格しておくべき試験と言えるでしょう。(ただし、民間資格であり、他にも似た資格はあるため、この資格がそれらと比べて優先的に取るべきだというわけではありません。)
一般的に、例えば募集要項で「HTML/CSSを理解している者」とあった場合は、何かしらのHTML/CSSに関連する資格保有者を指して言われている場合が多いため、IT業界やWeb職種における就職・転職に際しては持っておいて損はない資格です。
また、副業でホームページのコーディングを受けたいと思われているのでしたら、資格があることで、競合相手よりも一段上には立てます。基本的に、副業レベルで対応可能なホームページ関連の制作案件であれば、(応募する案件に類似した)事例実績と資格は、重要な選考基準になりますので。
必要なスキル水準
試験の認定基準には、以下の通りあります。
セマンテックWebを理解し、HTML5をマークアップすることができる。また、CSSを用いてHTMLの構造を維持しつつ、Webページのデザインやレイアウトを表現することができるという、まさにHTML/CSSを書くことが正確にできるかを問われる試験です。
セマンテックWeb(セマンティックWeb)とは、簡単に言えば、ブラウザで見ているWebページ以外、例えばRSSで扱うXMLのような、いわゆるメタデータを含んだあらゆるアウトプット全体のことを指して言っています。
この試験に求められることは概ね以下のような内容です。
- W3Cの基本的な決めごとを理解していること。
- セマンテックWebとはどのようなものかを理解していること。
- ページデザインから、それを再現するHTML/CSSが書けること。
- 正確な構造を用いてHTMLが書けること。
- 慣れ親しんだHTML/CSSエディターがあること。
つまり、実技試験とはいえ、単にHTML/CSSを書けることに加えて、基本的な構造に関する知識が重要になりますので、一度体系的な学習を行ったうえで臨むことをお勧めします。
正しいHTML/CSSを書けるということは、安全なホームページを作るうえで欠かせませんし、その後のメンテナンス性を大きく左右しますので、受験するしないに関わらず、学んでおくべきことですね。