2級FP技能検定(FP2級)試験「相続・事業承継」分野の勉強のコツ

資格学習イメージ 金融

FP2級試験は、「ライフプランニングと資金計画」、「リスク管理」、「金融資産運用」、「タックスプランニング」、「不動産」、「相続・事業承継」の6分野各10問ずつ、全60問から構成されています。
本記事では、「相続・事業承継」分野について、出題傾向や勉強法について解説いたします。

「相続・事業承継」分野の頻出項目はこれです。

相続と法律」「相続と税金」「贈与と税金」項目からは確実に出題され、10問中6問以上がこれらの項目からの出題になります。次いで「相続財産の評価(不動産)」も出題されている頻度が高いです。
尚、昨今では人口ピラミッドの性質上、「相続・事業承継」分野の重要性が高まってきており、税制改訂なども多いため、出題内容が過去問とは少々変わってきています。特に、不動産関連項目や事業承継項目については出題が増えてくる可能性があります。

尚、実技試験では、FP協会では「相続財産の評価(不動産)」の計算問題が最も頻出度が高く、他は学科試験の頻出度が高い「相続と法律」「相続と税金」「贈与と税金」の計算問題も多く出題されていますが、きんざいでは「相続と税金」の計算問題が圧倒的に頻出しています。

相続と言えば、お金が大きく絡む話ですので、やはり、税制と法律は重要度が高く、法定相続人や法定相続分、遺言、保険や退職金の非課税計算、控除、期限など制度全般を問われます。

いずれも、問題文としては回答が文章である場合は『最も適切なものはどれか』『最も不適切なものはどれか』のような形で、回答を選択する形式となっています。
計算問題は、実技試験の方で出題されますが、学科試験でも一部、『課税価格に算入すべき甲土地の価格として、最も適切なものはどれか』という問題に対して、数式が示されて正答を選ぶといった形式の出題もあります。

相続に登場する人物を覚えましょう。

相続は、財産分与に関わる対象者の範囲が複雑ですので、配偶者・親・子(実子・養子)といった家系上での名称と、「親等」という血縁関係の数え方、「直系血族」「尊属」などの家系用語など、普段見慣れない表現が様々出てきますので、混乱しないようにしっかりと覚えておく必要があります。1~3親等がそれぞれ誰を指すのかなどは、間違いなく覚えておきましょう。

その上で、法定相続人やら代襲相続人やら、複雑な家族構成に対応する表現が被さってきますので、とにかく、サスペンスドラマばりの複雑な登場人物の、遺産を巡る権利を網羅する必要があります。

ここが「相続・事業承継」分野で最も難しく、一方で、最も得点に直結するポイントになります。

「評価」関連の出題は確実な得点源です。

土地評価、家屋評価、金融資産評価に関する設問は、毎回1問程度しかありませんが、贈与や相続の対象範囲といった複雑な問題文と回答選択肢と比べると、明らかに簡単な出題が多いです。

出題項目に偏りがあるからと行って、評価関連の学習を疎かにせず、確実に得点できるように勉強しましょう。

試験での問題文や回答選択肢の登場人物に印をつけましょう。

上述のように、登場人物の呼び名が、問題文や回答選択肢に多く登場します。この回答選択肢は、対象者が誰だと示しているのかは、四角や丸で囲んだり、下線を引くなどの印を付け、意識的に理解するようにしましょう。読み間違いの回避や、回答見直しの際の確実性を上げることができます。

「相続・事業承継」分野は、難題が多いです。

相続は、それこそサスペンスドラマになるくらい、人間関係を複雑に描くことができます。そのため、法律や制度もそれに合わせて複雑になっているため、他の出題分野に比べると、全般的に難題が多いと評価できます。

試験勉強において、出題範囲を取捨選択することは、賢明とは言いがたいですし、実際に資格を取得してそれを実務に活かす上で、苦手分野があるというのは良くはありません。
しかし、あなたが、試験勉強において優先順位を付けなればならないのであれば、「相続・事業承継」分野は他の分野よりも優先順位を下げて学習することも検討されるでしょう。

 

以上、FP2級資格の取得を目指す皆様の一助になれれば、幸いです。
合格目指して、頑張ってください!

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