管理業務主任者:建設大国ニッポンにおいて、引き続き需要が高い資格。意外と副業が・・・

マンション 不動産

管理業務主任者は、国家資格です。
マンション管理会社では、一定の割合で専任の管理業務主任者が必要と法令(マンション管理適正化法56条、同法施行規則61条)で定められていますので、この法律が有る限りは一定の需要があります。
建物は未だに年々増えてますので、竣工数が停滞して大手不動産会社が潰れていくような局面にならない限りは、今後も需要は増えていく分野です。

「管理業務主任者」に関する概要

資格・スキルとしての分類 国家資格(試験後要登録)
活用分野 不動産
用途 副業
就職・転職
実用
標準学習時間 200~300時間
需要度 4.5
習得しやすさ 3.0
習得・活用のための費用の低さ 3.0
在宅との相性 2.0
資格・スキル単体での収益化 3.0
他の資格・スキルへの展開 3.0

管理業務主任者受験と登録の2段階。誰でも受験できます。

管理業務であるため実務経験を問われるのではないかと思われるかもしれませんが、受験および合格においては、実務経験の有無は問われません。実務経験の有無が問われるのは、合格後の資格登録の際です。(とはいえ、資格登録をしないと、管理業務主任者とは名乗れないので、登録までワンセットです。)資格登録に必要な実務経験は2年と定められています。
ですが、この資格登録においても、「登録実務講習」を受講し、修了試験に合格すれば、2年以上の実務経験者と同等の知識・スキルがあると見なされ、登録が許可されます。そのため、せっかく取得した資格を眠らせる心配は不要です。

副業は意外とニーズが高い。ただし、独立開業は・・・

管理業務主任者は、不動産関連の国家資格としては、登竜門的な難度といえる資格です。
副業としては、もちろん週末マンション管理人が王道です。マンション管理会社に所属し、小規模のマンションを複数棟担当するというものです。
管理業務主任者には、資格を持っていないと行えない独占業務がありますので、その部分だけを副業として行う方もいらっしゃいます。具体的には、住民主体の管理組合理事会への立ち合い、管理業務報告、重要事項説明と管理受託契約への記名押印などです。
ただし、管理業務全体を請け負おうと考えるのは少々検討が必要です。現地での拘束、たまにある住人トラブルへの対応など、結構面倒な業務もあり、アタリを引けば楽なことこの上ないのですが、ハズレは相当に重く、また、平均して収入が低い傾向が強いです。
そこで、オススメとしては、専門性と需要を活かして、マンションに関する執筆を受託するというのが最も手軽な方法です。
多くの方にとって、家を購入するというのは最大の買い物であるがゆえに、この分野の執筆は同じようなことがすでに何度も書かれていようが、ずっとニーズがあるネタなのです。
執筆を受注するのが面倒、そこまでは重いというのであれば、自分でブログやSNSを立ち上げてノウハウを広め、そこから法律や建築などマンションに関するアドバイスを個人向けに提供するような展開もあります。管理業務主任者が自立する上で、アドバイザー業務は大きな収入源になりえます。

尚、独立開業はどうかというと、ごく一部に本業として独立されている方はいることはいますが、管理業務主任者資格単体では難しいと言えるでしょう。フリーの管理業務主任者をマンション住民で構成される管理組合が見つけて、ビジネスを持ちかけるという構図は、ほとんどありませんので。
独立開業を考えた際は、管理業務主任者としてのノウハウを基に、配信者や著名人になるか、あるいは、もっと現実的に、宅地建物取引主任者など他の不動産関連資格と組み合わせて、威力を発揮する資格とお考えいただいて良いかと思います。

管理業務主任者と相性が良い周辺資格

当然ながら、不動産関連の各種資格との相性が良いです。

似たような資格であるマンション管理士ですが、マンション管理士は管理組合側の立場としての資格、管理業務主任者は管理会社側の立場としての資格という違いがあります。
マンション管理士の方は、管理業務主任者資格に比べて、べらぼうに資格取得難度が高い上に、まだ独占業務がないため、管理業務主任者の取得の方を今はお勧めします。

しれっと、難関国家資格と言われる「土地家屋調査士」も挙げておりますが、基本的に管理業務主任者資格は、業務範囲が特化しているため、相性の良い資格のほとんどは、管理業務主任者よりも難度が高い(業務範囲が広い)ものであるとお考え下さい。

他にも、不動産関連の各種必要書類を扱うということから、行政書士や司法書士なども考えられます。

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