HTML/CSSに関する民間検定はいくつかありますが、「HTML5プロフェッショナル認定試験」を王道と申し上げたのは、W3C(World Wide Web Consortium)が主催する資格試験であるためです。W3Cはご存じの通り、HTML、XML、CSS、JavaScript、SVGなどの規格を策定している非営利団体です。
「HTML5プロフェッショナル認定試験」に関する概要
資格・スキルとしての分類 | 民間資格 |
活用分野 | IT |
用途 | 副業 就職・転職 実用 |
標準学習時間 | 200~300時間 |
需要度 | |
習得しやすさ | |
習得・活用のための費用の低さ | |
在宅との相性 | |
資格・スキル単体での収益化 | |
他の資格・スキルへの展開 |
標準学習時間は、業務としてHTML/CSSに日常的に触れていない場合の想定で、日常的に業務レベルでHTML/CSSを扱っている方は、100時間未満でも十分合格できると言われています。
ただし、試験では、HTML5の基礎的な知識や文法、マークアップ言語、CSS、JavaScript、Webアプリケーションの構築などについて学習する必要があり、業務上これらを満遍なく経験しているとは限らないため、経験が足りない部分の学習、実務の体系化などには時間を割く必要があります。
コーダー、フロントエンドエンジニアにとっては、自分のスキルを証明するための有用な資格となっています。HTML5プロフェッショナル認定試験に合格することは、そのままキャリアや給与を上げることに直結するでしょう。
また、HTML5プロフェッショナル認定試験に合格することは、IT業界で活躍するに足る標準的な実力を持っていることを示すことができますので、就職や転職で優位に働くことがあります。
必要なスキル水準
実際にHTML/CSSを自由に扱えるだけではなく、状況に応じて適切なタグや属性の選択ができる裏付けとなる知識、そして、試験対策が必要です。
- HTML5の基礎的な知識、文法、マークアップ言語、CSS、JavaScript、Webアプリケーションの構築などについて学習する必要があります。
- HTML5、CSS3だけではなく、Javascriptも駆使して、実際に使ってWebアプリケーションの開発を行い、経験を積むことが重要です。フォームを介した入出力インターフェイスをバリデーションやエラーハンドリングも含み、独力で構築できる程度の理解は必要になります。
- 試験の出題形式や範囲、対策のポイントを確認し、練習問題を解くなど、テスト用対策が必要となります。
尚、HTML5プロフェッショナル認定試験には、「レベル1」と「レベル2」があります。上記赤枠無内の全てが求められるのは「レベル2」になります。各出題範囲は以下の通りです。
レベル1出題範囲
- HTML5(HTML Standard、CSSなどのWeb技術)を使ってWebコンテンツを制作できる。
- ユーザ体験を考慮したWebコンテンツを設計・制作できる。
- スマートフォンや組み込み機器など、ブラウザが利用可能な様々なデバイスに対応したコンテンツを制作できる。
- HTML5(HTML Standard、 CSSなどのWeb技術)で何ができるか、どういった技術を使うべきかの広範囲の基礎知識を有する。
レベル2出題範囲
- 動的に動作させて高いユーザビリティを実現するリッチユーザインターフェイスアプリケーションを開発することができる。
- マルチデバイスに対応し、高いパフォーマンスで動作する動的コンテンツを制作することができる。
- システム間連携を行い、リアルタイムな情報を提供できるアプリケーションを開発することができる。
- スマートフォンなどでネイティブアプリに近い機能を組み込んだ先端のWebアプリケーションを開発することができる。
- APIのセキュリティモデルを理解した上で開発することができる。
「レベル1」では、HTML/CSS、これを用いたレスポンシブwebデザイン、APIの基本的な知識という範囲になり、大分限定されます。
実用的には、やはり「レベル2」まで合格しておきたいところです。
特に、コーダー職だから受かるだろうという過信は禁物です。勤めている会社によって、当然ながらクライアントは偏りますので、満遍なくタグやプロパティを使用できているということは、まず無いでしょう。
合格率は公表されていませんが、経験者であるだけでは足下をすくわれる程度には難しいものと考えます。