宅建士は不動産屋で営業して判子押すだけの仕事と思っていませんか?いいえ。宅建士は、様々な業界で求められる価値ある士業です!

住居イメージ 不動産

宅建士の受験者は、社会人で見た場合35歳前後が多く、学生や主婦の方も受験者全体の15%程度いらっしゃいます。
宅建士と言えば不動産業界がすぐ思いつきますが、実は、不動産業従事者は、受験者の3分の1にしか過ぎないことをご存じでしたでしょうか?
残り約3分の2には、様々な業界の従事者がいらっしゃるわけですが、その中でも、不動産価格の異常ともいえる高騰が続く中、不動産投資業務や不動産への適切な担保設定業務をなどを目的とした、金融業従事者の受験が年々増えている状況にあります。

弁護士や税理士などと同じく、士業に列せられる宅建士が活躍できる業種は、どのようなものがあるのか、ご紹介いたします。

銀行・信用組合・信用金庫、その他貸金業

実は、銀行において、宅建士は重宝される資格です。企業への融資において、不動産に対して適切な担保設定を行う重要な役割を担うことになります。
また、個人向けにも不動産担保ローンを取り扱う金融機関もメジャーになってきていますので、こうした金融機関全般においてニーズが高い資格になっています。

建築業界

大手建設会社では、郊外のショッピングセンター、大規模マンション、商業ビル、オフィスビルなど、建築から販売・賃貸、運営まで一手に手がける物件をいくつも保有しています。
こうしたテナント管理や、住戸販売などにおいて、不動産取引の独占業務を持つ宅建士は欠くことができません。
近い業界として、都市再開発や店舗出店を専門とする不動産コンサルティング会社にも、同じく宅建士を欠くことができない事業分野の一つです。

アセットマネジメント会社

日本語では資産運用会社です。
投資分野において、不動産は主要手段の一角を占めています。そのため、投資用資産の管理を実際の所有者や投資家に代行して業務するアセットマネージャーという職種においては、資産から得られる収益を最大化するために、不動産の取得・管理・運用業務をする能力が多分に求められます。
よって、宅建士や不動産鑑定士といった有資格者が活躍する場面が多く存在するわけです。
近しい業種として、投資顧問業などでも宅建士が活躍できる場があるでしょう。

公務員

主に地方公務員の方ですが、都市計画部・課では、公共施設建設、企業誘致、地域・地区計画、開発計画指導など、主管業務上、様々な局面で不動産の専門知識が必要となります。
業務を行う上で宅建士が必須資格ではありませんが、民間からの転身などにおいては、実務上で有利に働く資格と言えます。

保険

金融自由化に伴い、特に生命保険会社の営業は、ライフプランナーという性質が定着してきています。
すなわち、住宅ローン、不動産投資に関しての知識も求められるようになっています。
宅建士は、FP資格とともに、保険会社が求める人材像に挙げられる資格になっています。

 

いかがでしょうか?皆さん、宅建士といえば、不動産屋の営業マンと思っているかも知れませんが、実はそんなことはなく、伊達に国家資格ではありません。

それに、不動産業界とひとくくりに言っても、不動産仲介業以外にも、不動産管理、土地(用地)買収など様々に分かれますので、宅建士が活躍できる職務内容も様々です。

ちなみに、不動産業界に限って言えば、宅建士さえ持っていれば、未経験でも、営業、管理、事務、経理、法務など各種の職種に、就職や転職するハードルがグッと下がります。

とはいえ、独占業務だけしか見ていないとするのであれば、それこそ不動産屋で重要事項を説明して判子をつくだけの仕事でしかありませんので、資格を踏み台にした明確なキャリアビジョンを立ててから、資格取得にチャレンジすることが、何よりも重要です。

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