管理業務主任者の効率的な試験勉強法

勉強法に悩むイメージ 不動産

勉強法を検討するために、まずは、管理業務主任者試験の出題範囲と傾向を知る必要があります

管理業務主任者を主管する国土交通省のホームページ「管理業務主任者になるには」(https://www.mlit.go.jp/about/file000068.html)には、想定される管理業務主任者試験の内容という項目が記載されています。

  1. 管理事務の委託契約に関すること
    民法(「契約」及び契約の特別な類型としての「委託契約」を締結する観点から必要なもの)、マンション標準管理委託契約書等
  2. 管理組合の会計の収入及び支出の調定並びに出納に関すること
    簿記、財務諸表論等
  3. 建物及び附属施設の維持又は修繕に関する企画又は実施の調整に関すること
    建築物の構造及び概要、建築物に使用されている主な材料の概要、建築物の部位の名称等、建築設備の概要、建築物の維持保全に関する知識及びその関係法令(建築基準法、水道法等)、建築物等の劣化、修繕工事の内容及びその実施の手続きに関する事項等
  4. マンションの管理の適正化の推進に関する法律に関すること
    マンションの管理の適正化の推進に関する法律、マンション管理適正化指針等
  5. 1から4に掲げるもののほか、管理事務の実施に関すること
    建物の区分所有等に関する法律(管理規約、集会に関すること等管理事務の実施を行うにつき必要なもの) 等

マンション管理に必要な全般をカバーするので当然ですが、法律・契約、会計・税務、建築の分野が含まれています。中でも法律のウェイトが高いですね。

各分野の特徴を紐解いて、勉強法の方向性を結びつけると以下の様になります。

法律・契約

法律勉強の基本は、暗記です。法令が全て頭にたたき込まれていないと、応用も何もありませんので、まずは暗記することが重要です。

会計・税務

この分野だけ、他とは毛色が異なりますが、マンション管理組合の収支に関わる会計ですので、一般企業の商取引のような複雑さはありません。基礎的に簿記3級レベルの勉強をまずは行い、その上で管理業務主任者試験向けの会計・税務に関する勉強に取りかかるという手順を踏むと、確実に学習を進められます。

建築

国土交通省の説明から窺えるのは、名称、構造、手続きといった、決まったものが出題の対象になりますので、これも暗記が基本になります。

というわけで、テクニカルな会計・税務を除くと、ほぼ暗記勝負になります。
ということは、管理業務主任者は、如何に効率的な暗記法を用いるかが鍵になると言えるでしょう。

一口に暗記と言っても、様々なアプローチ、テクニックが存在します。
重要な点は、法律の暗記という限定付きで、どんな暗記方法が良いのかを考える必要があります。

法律は、読んでいても頭に入ってきにくい文体ですし、内容も日常的ではありません。つまり、単純に、音読暗記、書いて暗記、五感を使って暗記、タグ付け、フックなどで暗記するのには、あまり向いていません。

法律など、普段触れることのない、見慣れない文章の暗記の鉄則は、「無理矢理にでもまずは自分なりに文章を理解する」ことです。

理解していない物をテクニックで暗記するのは、人間の記憶の仕組み上、効率的ではありません。
ですので、管理業務主任者試験の学習参考書は、マンション管理とはどういうものかという平易な概論から入り、だからこういう法律になっているという、概要を理解してから本当に覚えるべき物を提示するという構成になっているのです。
条文を覚えるのは最後にして、先に全体像を理解し、理解した内容に条文を結合させるように記憶していくという方法が、法律分野についてお勧めです。

まとめると、以下の様な学習方法が効率的ではないかと考えます。

  • 簿記3級の学習から、マンション管理組合の会計・税務学習。
  • マンション管理全体論を理解し、理解をベースに法律を紐付けて暗記。

もちろん、理解の進度を測る上で、過去問や予想問題への取り組みも絡めて進めていくのが良いでしょう。

あくまでも、管理業務主任者試験勉強法の一つの提案です。ご参考までに。

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