多くの方にとって、プログラミング技術を学ぶ理由は、就職や副業など形式は色々あれど、結局はお金を稼ぐ手段を手に入れることかと存じます。
お金を稼ぐ手段として考えた場合、自分にとって最適なプログラミングスクールを、どうやって選べば良いのかについて、説明したいと思います。
尚、以下の記事に書いたことは、この記事を読まれる前に理解されていることを前提としておりますので、一度ご覧下さい。
本記事は、学びたいプログラム言語が決まっていて、ある程度プログラミングスクールに行って学ぼうと考えている方向けの内容ですので。
プログラミングスクールを探す前に、心に留めておくべきこと
最も重要なことを一つだけ。
スクールに通えば、誰でもプログラマーになれるわけではありません。
スクールに通うことは学習の手段であり、目的ではありません。
スクールの授業を受けて、課題を解いているだけでは足りないことがあります。それは、想像力と応用力です。
例えば、「郵便番号を処理するプログラムを書け」と言われた場合、手を動かす前に、以下の事が思い浮かばなければなりません。
プログラミングの重要なポイントは、「プログラムは書いたとおりにしか動作しない」ということで、プログラム言語自体には想像力や応用力は1mmもありません。
ですので、プログラマーや、上位のエンジニアが想像力と応用力に基づいたプログラムを設計し、書くことこそが重要です。
与えられる教材に対して、プログラムが何故そう書かれているのかに疑問や興味を持って、そこを(講師への質問などで)明らかにするような学習をしていく必要があります。
これは、単に授業を聞いているだけでは身につきません。
プログラミングスクールを選ぶ上で重要な点
そして、本論のプログラミングスクールを選ぶ上で重要な点ですが、正直2つしかないと思っています。
プログラムを書くことだけに偏重するスクールはお勧めできません。
プログラミング学習において、コードを書く量がスキルアップに比例することは否定しません。
ですが、それ一辺倒のスクールだとすれば、独学とほとんど変わらない結果になるので、お金の無駄だと思います。
独学で学びにくいことこそ、スクールでお金を払う価値があります。
プログラムを書く以外、例えば、根本的なコンピュータ処理の概念、セキュリティ概念、ISOやJISと行った規格に基づいた仕様書や各種ドキュメントの種類や読み書きの仕方など、複数人が分業して一つのプログラムを書くところに、自分も入っていけるようになるための学習がある程度できるところかどうかを見極めましょう。
そうでないと、プログラム書けるだけで仕様書読めなくて、就職先で絶望するなんてことになりかねませんから。
卒業後の就職先が、SESばかりではないところを選びましょう。
SESは、「System Engineering Service(システムエンジニアリングサービス)」の略称で、要は、派遣です。
SES自体が悪いと言っているわけではありませんので、誤解しないでくださいね。
SESは、フリーランスやれるほどの一人前のプロのエンジニアやプログラマーが、仕事が空いた時期を埋めるような使い方をするのが、ご自身も派遣先も最適であって、プログラミングスクールを出たての方が行っても、短期的なお金以外のメリットは薄いので、お勧めできません。
まずは、自社サービス開発などで、テスターなどの下っ端だとしても、腰を据えて集中して関わっていける就職先を、卒業後の目標とすべきです。
従って、SESではない就職先企業が比較的多いスクールを選ぶことをお勧めします。
尚、就職において、勘違いしてはいけないことで、かつ、就職先を見定める上で重要なことがひとつあります。
プログラミングスクールを卒業したから、企業に入ったら即戦力扱いで、プログラマーの平均年収程度や、平均年収のちょっと下くらいの給与がもらえるなんてことは、まず、あり得ません。
それがあるとすれば、よほど人材不足の企業ですので、入社しても教育面で期待はできないので、避けた方が無難でしょう。
プログラミングスクールに通う、最も大きなメリットとして期待すべきは、就職面です。それも、就職先の給与よりも、企業銘柄です、
独学で開発実績が小規模程度しか無い方では、ほぼ確実に書類選考で落とされる会社への面接切符が手に入ると思って、その点を重視して、スクール選びの際に質問をして、納得いく回答が得られたところに通うようにしましょう。
以上、プログラミング技術を身につけたいと思っているあなたの根本的な動機、それにまっすぐに応えてくれるスクールを選びましょう。