宅地建物取引士(宅建士)試験科目「権利関係(民法・その他法律)」勉強のコツ

法律イメージ 不動産

宅建士試験全50問の内、「宅建業法」分野に次ぐ、14問を占めている「権利関係」は、合格のために重点的な学習をすべき科目です。

「権利関係」は、法律知識を問う内容で、民法とその他の法律で構成されています。その他の法律は、借地借家法区分所有法不動産登記法などを指します。

しかし、法律というのは何とも無機質で、見慣れない言葉も多くてとても覚えにくいものです。
この「権利関係」分野の学習のコツについて、解説します。

実際の問題の文体をまずは知る

試験問題は「民法第○条の条文は次のうちどれか?」というような、条文そのものを問うようなものではありません。
「Aさん所有の土地xにBさんが××をした場合、▲▲の権利関係は、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか?」というような、実際のケースで法律上どうなるのかという問い方になります。
つまり、条文丸暗記していても、アウトプットするのは難しい問い方になっていることを知っておきましょう。

事例から覚える

とはいえ、文字だらけの過去問で覚えるのはキツいことこの上ありません。文章から想像力が必要になりますから、結構疲労します。
ですので、テキストや動画といった教材など、できるだけ図解があって解説が平易なものを用い、事例そのものを図として覚えていくようにしましょう。
暗記するよりは、理解していくという学習が重要です。

法の性質を理解する

その法律は、何を目的としたものなのかということに目を向けるようにしましょう。
細かな条文は、あくまでも根本的な目的や性質に適した内容に必ずなっていますので、元々の目的がこうだから、条文の解釈もこうあるべきだな。という、単に暗記するだけではなく、予測して理解するという、より記憶に残りやすい学習ができます。

民法について

権利関係全14問中、例年10問が民法から出題されます。上述の通り、事例で覚え、法の性質を理解することを丁寧に行い、それを過去問の問題文に対してアウトプットできるよう学習を進めましょう。

その他の法律:借地借家法について

借地借家法とは、借地権や建物の賃貸借契約やその更新などについての規定を定めた法律で、「旧法」と「現行法」の2種類があります。

現行法だけだと駄目なの?と思われるかも知れませんが、駄目です。
旧法が何故残っているのかと言えば、日本における法律とは、新法が過去を遡及せずに、あくまでも発生時点の法律が有効であるためです。(法律変わったから、過去全てが違法ね!とはなりません。)
平成4年7月31日以前の契約であれば、旧法に基づく判断がされ、それ以降であれば、現行法に基づく判断がされることになります。
契約時期によって正答が異なってきますので、平成4年7月31日以前か、平成4年8月1日以後かという点は、絶対に気にしなければなりません。

もちろん、試験問題においてもこうした契約時期や、期間の計算、設定されている割合などの数値や計算式が多数出てきますので、借地借家法関連の問題を解くには、前提として様々な決まった数値や数式を頭にたたき込む必要があります

尚、出題は、借地から1問、借家から1問の計2問が例年出題されています。

余談ですが、旧法は借地人・借家人保護の規定が強いという特徴があります。例えば、契約期限が切れていても立ち退いてもらえないなどです。
よく、ネット上などで「家主から何言われても、借主の方が強いんだから、無視していいよ」というような件は、この旧法を根拠にしたお話が多いですね。
現行法では、定期借地権、事業用借地権などが追加され、多少貸す側と借りる側の権利バランスが見直された内容になっています。
しかし、それでも、借りる側有利(借地・借家人保護)である趣旨は変わっていません。
こうした法の趣旨を念頭に置いた理解は、インプットする上で重要になります。

区分所有法について

例年、癖のない比較的簡単な問題が出題されていますので、確実に得点できるよう、きっちりと勉強をしておきましょう。出題は1問です。
別名「マンション法」とも呼ばれており、マンション管理や区分所有者(住民)同士の規約を作り、トラブル防止とマンションの運営・保護を円滑にすることを目的とした法律です。

不動産登記法について

毎回、不動産登記法は難題が出題される傾向が強いです。何故難題なのかと言えば、「原則」「任意」などに付帯する例外状況が多々あるため、難題が作りやすく、学習していても混乱する要素が多いためです。
例年、不動産登記法関連の出題は1問だけですので、優先順位を下げて学習するというのが現実的と思われます、
しかし、これから先は相続が社会的にフォーカスされてきますので、この法律分野の出題傾向が変わる可能性も否定できません。

回答に迷ったときの最終手段

基本的に法律は『弱い者の味方』であるというのが基本理念の一つですから、最後の最後、回答に困った際には、この視点で回答を選ぶというのも有効だったりします。

 

以上、宅地建物取引士(宅建士)試験科目「権利関係(民法・その他法律)」勉強のコツです。ご参考までに。

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